平成14年4月20日(土) 午後1時30分3時30分  
テーマ:新学習指導要領において中心となる総合的な学習について
和歌山市あいあいセンター   参加者23名  
提言者:足立基浩(和歌山大学経済学部助教授)
    角下麻人(海南市立日方小学校教諭)
司 会:島久美子
 
今回の教育トークの会は、4月から実施される新学習指導要領において中心となる
総合的な学習について話し合いました。
 角下先生は前校の経験を中心に、総合的な学習では、自ら作り上げるという満足感が
あり、子どもたちには学ぶ事は楽しいことだということを伝えたいと話された。
 以前の内海小学校の経験で、地域学習として伝統のある藤白の地域を学習の場として
学んだ。3年生は地域を歩くことから始め、4年生は海南の位置づけを学び、5年生は
冷泉の水産業を学び、6年生は熊野古道を中心とした歴史を学んだ。また4年生で藤白
墨を地域の人と一緒に作った。110時間の中の70時間をめどに組立ようとした。あと
の30-40時間は平和の勉強、生と人間の勉強、障害に関しての勉強を行った。
 一方、疑問点として、この総合的な学習では体験や学び方が重視されている。しかし
体験さえしていたらよいのだろうか。自分としては体験することから何を学び取るか
を重視したい。また教えから学びへの転換と言われるが、これは相反するものなのか
などの指摘をされ、総合的な学習が、子どもたちにとって本当に学ぶことの喜びを得
るものとなるようにしたいと、現実と問題点を指摘された。
 足立先生はイギリスの留学中の経験をもとに、日本とイギリスの学習の違いを指摘し
ながら、総合的な学習の可能性について話された。
テーマのポイントとして1)総合学習とは何か(定義) 2)なぜ総合学習が必要な
のか 3)総合学習のメリット・デメリット 4)総合学習の実現の可能性 5)今
後の展望 をあげられた。
 留学中の経験で感じたことは、イギリスの大学は受験システムに沿ったものではな
く、人生のやりたいこと・好きな勉強をする場所であり、学生たちもよく勉強をして
いた。指導教官は「教育の案内者」であり学生の個性を生かしつつ、間違った方向に
それないように研究の方向を案内してくれる「ガイドさん」であった。そして日本人
の学生は疑問に思わない、批判することをしないと指導教官に指摘されたと話された。
 留学中の経験から、「日本人の学力」を疑問視し、覚えるだけではなく疑問を感じ
批判的に考えることの重要性を指摘し、この総合的な学習でそれが期待できるのでは
ないかと、夢・期待をこめて話された。
 その後、参加者からも活発に意見交換がなされ、総合的な学習の時間だけが楽しい授
業でありそれ以外はそうでなくてよいのか、また疑問を持ったりするのは総合的な学
習の時間だけで行われることなのかなど疑問が出され、総合的な学習は今までの授業
を根本的に見直すこととなるのでは、教師自身も学びというものを考え直していく
チャンスになるのではないかと意見もあった。
 今回のトークの会では時間の関係もあり十分な話し合いはできなかったが、総合的な
学習で何をするのかだけでなく、今までの「学習・学力」を教師、親、地域が考え直
す良いきっかけであり、私たち大人の姿勢が問われているのではないでしょうか。当
会でも今後も取り上げていきたいと思います。
 


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