第16回 平成13年2月15日
テーマ:不登校を考える
提言者:大西博子(不登校の子どもたちの居場所「レインボーハウス」事務局)
土井広行(同スタッフ)
参加者:29名
2月15日(木)の行われた第16回教育トークの会ではテーマ「不登校を考える」につ
いて「レインボーハウス」のスタッフである土井広行氏と事務局を担当なさっている
大西博子氏の2名を提言者として迎え、話して頂きました。
「レインボーハウス」は不登校の子どもを持つ親たちが、学校に行きづらい子どもたち
の居場所として立ち上げた民間施設です。今回の教育トークの会はサブテーマ「不登
校児を見つめることによって子どもの姿をみる」にあるようにレインボーハウスでの
生活を通して見える子どもの姿について、それぞれ語って下さいました。
大西さんは文部科学省が提唱している一つの学校における適正なクラス数が15クラ
スであるにも関わらず、和歌山市内の学校はそれよりも大幅にクラス数が多いこと指
摘し、「大きな集団(クラス数が多い学校を指す)が『怖い』・『しんどい』という
不登校の子どもたちが多い。」と分析。また不登校という現象を通して起こる親子そ
れぞれの反応を、「自分の子どもが不登校になると親は『パニクり』、子どもは自己
肯定観が持てなくなる。」と考察なさいました。不登校になった子どもたちは自己肯
定観が下がるので、レインボーハウスで「子どもが自己決定した事柄について最大限
、認めてあげ尊重することが大切だ。」とサポーターの役割を話して下さいました。
土井さんはレインボーハウスの活動内容について話して下さいました。レインボーハ
ウスの開設日時は月曜日から土曜日までの6日間ですが曜日によって通ってくる子ど
もたちの対象年齢(学校別。例えば月曜日は中学・高校生・青年の日、火曜日は小学
生の日など。)を決めているそうです。以前は曜日別に通ってくる子どもの対象を決
めていなかったのですが、小学生の子どもたちが、中・高校生の生徒さんたちを怖が
っているようだと感じ開設日を対象別にしたとエピソードも紹介してくださいました
。レインボーハウスに見学に来た子どもの4人に1人しか入校していない実態を、「学
校、友達との人間関係がうまくいかず子どもは不登校になっていることを考えると、
いきなりレインボーハウスに来ても、新しい関係を受け入れにくい。」と考察なさいま
した。また、そういう子どもたちを受け入れているスタッフ側の役割として「人間関
係がうまくいかない子どもたちなので、入校当初はスタッフが子どもたちの橋渡しを
する。」と話されました。今後のレインボーハウスの取り組みとして「レインボーハ
ウスをより一層子どものニーズに答えられるように、子どもにとって魅力のある場に
なるように努力しているところだ。」と子どもの支援により力を入れていこうとする
発展的な視野を参加者に提示なさいました。
提言者による提言を終えた後、参加者から様々な発言がありました。ここで発言の一
つを紹介したいと思います。「レインボーハウスは社会のセーフティーネットの役割
を果たしておられる。」これは、現代日本の学校教育問題を踏まえた発言ではないで
しょうか。学校やそこで行われる教育、および学校で培われている人間関係に問題点
を見出し、それに対処しようとしているレインボーハウスの役割を如実に言い当てた
発言だと感じました。
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